グラビア全盛期、数々のタレントや女優を撮影し、雑誌の表紙を飾り、時代の「ハレ」を写してきた男です。
華やかな世界。 成功。 喝采。
しかし、出版不況とデジタル化の波が押し寄せ、
写真は“消費されるもの”へと変わっていきました。
売れても残らない。
評価されても、すぐに忘れられる。
その現実に直面したとき、小町さんは問い直します。
――自分は、何を撮るのか。 そこで辿り着いたのが、
「ハレとケの間(あいだ)にある間(ま)を撮る」という覚悟でした。
ハレ――人生の晴れ舞台。
ケ――日常の何気ない時間(継続)。
そのどちらも大切だと考えている、だけどそれだけではない
その“間(あいだ)”に見え隠れする、目に見えない瞬間。
それが間(ま)である。
幼少の頃の日曜日の食卓の温もりや父の背中。
家族の沈黙のなかにある安心と至福のとき。
遠い記憶からくる「間(ま)」の空気。
その何十年か後に沖縄で出会ったガジュマルの樹は、
彼に「間(ま)」というテーマを突きつけました。
一瞬を撮るのではない。
時間と、命と、思いを継承という形で撮る。
百年以上残すためのメッセージ写真集。
孫やひ孫、その先の世代へも伝えたい大切な一冊。 それは、写真家としての“次のステージ(祈り)”への宣言でもありました。
時代に流されるのではなく、 時代を超えるものを残す。
『ハレとケの間(あいだ)にある間(ま)を醸し出して捉える』
小町さんの冒険は、 写真の未来をかけた挑戦でもあるのです。
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